瞑想Hacker

マインドフルネス・心理学・育児の迷走ブログ

いま仏教3.0が熱い!「アップデートする仏教を体感しよう! in 東京」に参加してきた

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現代仏教における最先端のコンセプト「仏教3.0」。その仏教3.0に関するセミナー「アップデートする仏教を体験しよう! in 東京」が2014年8月6日に開催されました。

仏教3.0とは?

仏教について学んでいたときに出会った本が『アップデートする仏教』です。海外で坐禅を教えてきた経験のあるお禅宗の僧侶、山下良道氏と藤田一照氏による対談本。「仏教もスマホのアプリのようにアップデートする必要がある!」と説き、新しい仏教の潮流を予感させる本。読み物として普通におもしろくて、仏教や瞑想に興味ある人にはすすめています。

彼らが提唱している仏教のバージョンはこんな感じです。 仏教1.0 = 既存の葬式仏教(大乗仏教仏教2.0 = テーラワーダ仏教ブーム(原始仏教回帰) 仏教3.0 = 1.0と2.0を包括した、大乗的思想の本質と小乗的瞑想の実践(まだまだ進化中)

藤田氏いわく、この枠組みは説明のためにあえてわかりやすく分けたものであって、これを絶対視しないでほしいとのこと。仏教3.0という言葉がひとり歩きするのは、3.0的ではないということです。

青空としてのわたし

古今東西の様々なスピリチュアルリーダー達が、様々なことばで伝えてきた、世界の本質や宇宙の真理。それを、「青空としてのわたし」という一言で表現する山下氏。ぼくの中には、仏教や瞑想をかじりはじめてから、何か核心がつかめてない感じのモヤモヤがずっとありました。そのモヤモヤとは一体なんなのか、誰も教えてくれなかった疑問を、氏の新著『青空としてのわたし』は見事に晴らしてくれました。一気に読み終わったあと、感動的な要素は一切ないはずなのに、なぜか涙があふれてきてとまらなくなったという・・・。おそろしや仏教3.0(笑)。現代人の誰にでも分かりやすいことばで、仏教や瞑想の本質を伝えてくれている名著です。編集者も相当優秀なのでしょう。詳しくは読んでみてください。

仏教3.0を体感

で、そんなお二方が、「アップデートする仏教を体感しよう!」というセミナーで地方をまわっているそうで、それが先日東京で開催されるとの情報をFacebookでキャッチし、秒速で申し込むことにしたのです。(その後、キャンセル待ちがでるほど反響があったそうです。)

そしてついに、先日、体感してきました。セミナーの内容は、前半はお二人の対談で座学、後半はお二人それぞれの瞑想法で実践。山下氏と藤田氏に交互に瞑想の誘導をしていただくという、なんとも贅沢なワークでした。山下氏の瞑想は、彼独自のメソッぞに体系化されています。まず、手のひらの微細な感覚を観察するところから入るのが特徴的です。藤田氏の瞑想は、骨格や筋肉、姿勢などを重視するボディワークに近いものです。いずれも目指すところは一緒なので、好みや相性で試してみたらいいと思います。

お二人共尊敬に値する実績を持つ高名な僧侶でありながら、聖人君主と言う感じはどこにもありません。いい意味で人間味あふれる仏教マニアのオッチャン?という感じです。それがまた、ぼくを安心させてくれるのです。

仏教3.0から学んだこと

人のこころは、青空に浮かぶ雲のようなものである。「雲」は自我の固まりであるから、「雲」がいくら頑張っても瞑想はうまくいかない。瞑想するときの意識の主体は「青空」であって、「雲」ではない。「青空」が瞑想するのである。無限に広がる「青空」がほんとうの「わたし」だったと気付けば、「雲」の形に一喜一憂することなく、余裕を持って「雲」を眺めることができるようになるのです。

“雲は、それ自体が私ではありません。 雲を浮かべている青空、それが私です。 青空としての私。 このことを本当に実感したとき、 心に詰まっていた苦しみも、 心を離れない悩みも、 雲が空に融けるように、 ふわっと消えてしまいます。 雲は、私ではないのですから。” 山下良道著『青空としてのわたし』

坊主だらけの打ち上げ

セミナー後、関係者のツテで打ち上げに潜入させていただきました。将来の仏教界を担うであろう若手のお坊さんたち約10名が参加。みなさん袈裟を脱いて私服だったので、ただの怖いスキンヘッド集団にしかみえない(笑)。でもみんないたってまじめで、ひたすら仏教トーク!普段仏教の話がしたくてもなかなかできないぼくはウキウキ。本職の方々に色々質問したりして非日常的な飲み会を楽しんでましたが、途中からなにやらどんどんマニアックな話題になっていき、全く話についていけなくなってしまったので、そそくさと退散しました・・・。精進します!